昨今の銀行経営の悪化を受けて2020年4月、国内の大手メガバンクなどは定期金利を一斉に0.002%まで引き下げましたね。
引き出し手数料を取られたら顧客はマイナス負担になります。
株やETFを持っていてもコロナショックや金融ショックで資産価値が目減りして、せっかくまともな利息がついても全然美味しくない。
どこかにいい投資先はもうないのか?一度は皆さん考えたことはあるのではないでしょうか?
せめて数%でいいからまともで堅実な投資先に預けたい。そんな人には今話題の仮想通貨レンディングがピッタリです。
この記事では、BlockFi(ブロックファイ)においてレンディング をする方法を詳しくご紹介していきます。
BlockFi(ブロックファイ)の基本情報
BlockFi(ブロックファイ)は2017年に創業。
仮想通貨を担保にローンを提供する事業やレンディングサービスに力を入れています。現在は仮想通貨向けの預金口座などの事業をグローバルに展開中。
国内ではリクルートのファンド、海外では大手仮想通貨取引所Coinbaseやモルガングループなどが出資参画企業として名を連ねており注目を集めています。
企業理念は仮想通貨のエコシステムを元に、信用と貸金のマーケットを構築していくことを使命としています。
現在の主なビジネスは仮想通貨を担保にしたローンを提供することで、将来的には担保として利用できる資産の範囲を拡大する予定。
ビットコインなどの暗号資産を保有している個人や法人が取引所に預けているだけでなく、資金の流動性を確保したい時に仮想通貨を担保としてBlockFiはローンを提供することができます。
仮想通貨レンディングをおさらい
レンディングとは、仮想通貨を貸し出すことで利息がもらえるサービスのことです。自分の資産を貸し出す事で金利を得ます。
レンディングサービスを提供する会社が間に入って信用を仲介し、個人や法人との間でも仮想通貨の貸し借りをスムーズに行えるよう、提供する金利や借りられる上限額を設定しています。
現物取引をはじめとした、仮想通貨の取引をしなくても資産を増やせる方法として注目が集まってきています。
BlockFi(ブロックファイ)のレンディング金利
通貨 | 利率 |
~5BTC | 6% |
5BTC~ | 3.2% |
ETH | 4.5% |
LTC | 3.8% |
GUSD,USDC,PAX | 8.6% |
貸出金利はAPY【Annual percentage yield】(複利を考慮した年利)表示です。
例えばAPY6.2%なら月利は0.5%になります。
最低貸出量はなくいくらからでも預けてサービスを受けることができます。
資金のロック期間もありません。いつでも解約して引き出すことが可能です。
ビットコインは5BTC以上になると利息の割合が減少します。
ステーブルコインは一般的に高い利息がつくようになっています。よく外貨預金と比べられますが、海外ではステーブルコインを利用したレンディングサービスが活況です。
日本の取引所のレンディングサービスは資金のロックが今だにスタンダードで、満期まで待たないと利息はつきません。金利も5パーセントが上限なので、利用のしやすさでいうとBlockFiにほうに軍配が上がります。
BlockFi(ブロックファイ)の入金・出金手数料
通貨 | 手数料 |
BTC | 0.0025BTC |
ETH | 0.0015 ETH |
LTC | 0.0025 LTC |
USDC,GUSD,PAX | $ 0.25 USD |
月の途中からレンディングをした場合は日割りで計算されます。レンディングの手数料は無料になります。
手数料は出金手数料のみ。毎月1回までは出金は手数料はかかりません。
すべてのユーザーは、1か月あたり1回の無料の暗号通貨の引き出しと1か月あたり1回の無料のステーブルコインの引き出しを利用できます。
各無料引き出しは、毎月1つの通貨のみに適用できます。その月内の後続の引き出しリクエストごとに、該当する引き出し手数料が適用されます。
入金するときはレンディングしたい通貨をBlockFiに送金するだけです。
BlockFi(ブロックファイ)でレンディングするまでの手順
BlockFiへレンディングするのは全然難しくありません。
メールアドレスとパスポート(本人確認書類)があればすぐにでもできます。本人確認書類にはマイナンバーカードや運転免許証も使えます
顔写真付きの身分証を用意しましょう。
【ステップ1】Blockfi公式サイトへアクセス
ブロックファイのホームページは青と緑のカラーが特徴的な洗練されたデザインとなっております。
左側真ん中の緑色のボタン「GETSTARTED」をクリックするとアカウント開設画面に入りますのでサインアップしましょう。
【ステップ2】アカウント開設
簡単にアカウント開設の手順を解説していきます。
1,「First name」に下の名前を入力します。
2,「Last name」に上の名前(苗字)を入力します。
3,メールアドレスを入力します。
4,任意のパスワードを設定します。
他人に類推されにくいパスワードを設定することを推奨します。
5,「Select account type」からアカウントタイプを指定します。
「Individual account」・・・個人
「Business account」・・・法人
6,各内容に同意した場合のみチェックを入れます。(同意しなければ先に進めません。)
7,「I’m not a robot」にチェックを入れます。
登録したメールアドレスに認証コードが記載されたメールが届くので、6桁のコードナンバーを確認して打ち込んでください
メールアドレスの認証が終わると個人情報の詳細な登録画面にうつり、住所や郵便番号 電話番号などを登録します。
これでアカウント開設はほぼ完了です。
取引を始めるにには本人認証をしなくてはいけませんの
でここで先ほど用意した顔写真付きの身分証を用意します。
【ステップ3】本人情報を入力する
1,「GO」をクリックして、本人認証へと移ります。
2,「Verify Identity」をクリックします。
3,「Verify your identity」から個人証明書類を選択します。
「Passport」・・・パスポート
「Driver’s license」・・・免許証
「Identity Card」・・・マイナンバーカード等
4,あらかじめ用意しておいた身分証の写真を「Upload file」からアップロードします。
画質や文字が見えにくいと審査がおりない可能性があるのでアップロードする前にしっかり確認しましょう
5,写真の画像が表示されますので、問題がなければ「Confirm」をクリックします。
作業自体はここでほぼ終了しますが最後に顔認証があります。
スマートフォンを使った顔認証を開始します。
6,スマートフォンを手元に準備して「Continue」をクリックします。
7,「Send link」をクリックし、スマートフォン宛てにSMSを送ります。
8,PC画面が切り替わりますが、このPC画面を開いたままスマホの操作に移ります。
9,スマホの画面で、届いたSMSメッセージを開き、「Enable camera」をクリックします。
10,カメラの使用許可を求められますので「許可」をクリックします。
11,撮影できた画像を確認し、OKであれば「Confirm」をクリックします。
アップロードが完了しますので、ブラウザで開いていたページに戻ります。Submit verification」をクリックし、アップロードした情報の承認を依頼します。
確認のプロセスが終わるまでにはしばらく時間がかかります。
承認されると「Your identify has been verified」という件名のメールが届くのでそれで完了です。
【ステップ4】2段階認証を設定する
Google AuthenticatorやAuthyなど、スマホでコードを発行するアプリでコードを発行します。
まずは事前に、スマホにGoogle AuthenticatorやAuthyなどのアプリケーションをインストールします。
アプリストアから無料でインストール可能です。
BlockFiアカウントで2段階認証を有効にするには、クライアントダッシュボードにログインし、画面の右上にある自分の名前をクリックして、[プロファイル設定]を選択します。
次に、[セキュリティ]タブをクリックして、[2段階認証]セクションに移動します。「2段階認証を有効にする」ボタンをクリックして開始します。
【ステップ5】Blockfiのアカウントへ入金
1,アカウントにログインしダッシュボード一番左上の「Deposit」をクリックします。
2,「SELECT CRYPTOCURRENCY」から入金に使用する通貨を指定します。
③送金先アドレス、QRコードが表示されますので、こちらの宛先に送金を行います。
これで送金の手続きは終わりです。送金が完了するまでしばらく待ちます。
BlockFi(ブロックファイ)の特徴
BlockFi(ブロックファイ)は、これまで金融機関が行ってきた「融資」「預金(金利)」といった機能をブロックチェーン技術を応用して顧客に提供しています。
既存の金融機関を介さないため、煩雑な契約書類が不要であり、顧客はこれまで金融機関に支払ってきた手数料を軽減することができます。
また、既存の金融機関においては銀行口座を利用することのできない人々は世界各国に20億人以上存在しているとされ、そのような境遇にある人々でもBlockFiのBIAサービスを利用することで、金融システムにアクセスできるようになります
Blockfiで借入が可能
借入は最低1万ドルから可能で、最大12ヶ月借入が可能です。
担保価値はloan to value, LTVという基準で判断します。
例えば預けている仮想通貨1万ドルに対してLTVが50%なら担保価値は5000ドル、5000ドル上限まで借り入れ可能です
担保はBTC、ETH、LTCが選べます。LTVは50%までなので、借入金額の150%以上の仮想通貨を預ける必要があります。
また、担保の出所、借入金額の使い道、どうやってBlockFiを知ったか?の項目を選択して[Continue]をクリックして進み、住所や名前等を入力して融資を申し込みます。
借り入れは銀行口座だけでなくステーブルコインを選択して自分のウォレットアドレスに直接入金してもらう事もできます。
1万ドルのローンを受ける際の一般的な金利の目安
・50%LTV 、 9.75%-担保として約$ 20,000の暗号通貨が必要
・35%LTV 、 7.9%-担保として約$ 33,000の暗号通貨が必要
・20%LTV 、 4.5%-担保として約$ 50,000の暗号通貨が必要
預けている仮想通貨の量が多いほど金利は優遇されます。
Blockfi内でトレードが可能
BlockFiではビットコイントレードができます。
例えば、ビットコインが高騰して利確するか迷う時があります。
その場合、一時的にドルのステーブルコインで利確しておけばその増えた資金に利息がかかるのでそのまま放置してもいいですし、下落したら、またさらにビットコインにして増やすという面白い戦略を取ることも可能です。
自分が選択した通貨で利息が受け取れる
使用すると、ユーザーは利息が支払われる通貨を選択できます。
BIA口座に複数の資産を保有している場合、預金した全ての通貨の金利を、受け取りたい通過で受け取れます。
たとえば、BTC、ETH、およびUSDCを保有している場合、すべての利息をビットコインで受け取ることを選択できます。
レンディングサービスを行う業者の中でも評判が高い
BlockFiでは顧客から入金された仮想通貨を、ニューヨーク州金融サービス局によって認可を受けているジェミナイカストディ(Gemini Custody)にて保管を行っています。
Geminiは世界4大監査法人の一つ、デトロイト・トウシュ・トーマツのお墨付きを得た、世界初の仮想通貨取引所&カストディ機関です。
ジェミナイカストディでは顧客から預かった資産はすべてオフラインにて保管が行われます。
そのオフライン保管では、セキュリティ強化されたハードウェアを使い、複数の鍵を使った保管技術などが行われています。
政府から認可を受けた資産保全専門の外部機関に委託しているので評価が高いです。
BlockFi(ブロックファイ)でレンディングをするQ&A
仮想通貨を扱ったレンディングサービス事業は世界でも圧倒的に少ないためまだまだ知らないこと、わからないことがたくさんあります。
よくあるQ&Aをまとめてみました。
いつ初めての利息をもらえるの?
入金したの翌日から利息が発生し、毎月の最初の営業日に支払われます。
利息は月ごとに複利計算されるため、最初の利子の支払いを受け取った後、翌月の利息は元の元本+獲得した利息に加算されます。
また、その月に一部の資産を取り下げた場合でも、アカウントに預金が保留されていた日数分の日割り利息が引き続き支払われます。
明細書は電子メールで受け取ることができます。電子メール受信を解除していないことを確認しましょう。
入金が反映されない場合は?
セキュリティ上の理由で入金がダッシュボードに反映されるまでに少し時間がかかる場合があります。
トランザクションが正しいウォレットに送信されている限り、ダッシュボードは自動的に更新され、通常は24営業時間以内に入金が反映されます。
それでも24時間経っても反映されない場合はサポートに問い合わせましょう。
Blockfiへの問い合わせ方法が知りたい
ホームページのアドレスとは違うヘルプセンター専用のアドレスがあります。
そこに検索バーがありますので、わからないことに関してキーワードを入れれば解決方法や関連するページがリストアップされるので参考にしましょう。
またサポート直接問い合わせすることもできるメールフォームもありますので、氏名、メールアドレス、要件と詳細を記入して送信すれば大丈夫です。
Blockfiでのハッキングの被害はある?
BlockFiによると、2020年5月14日にハッキングを受け半数以下の顧客のメールアドレスや住所などのデータが流出しています。
ユーザーが預け入れている仮想通貨はGeminiカストディに委託しているため、今回のハッキングでは一部ユーザーの情報が流出しました。
BlockFiによると政府が発行するID、ここではパスポートなどやクライアントライセンスの画像などの機密情報は安全であるが、半数以下のユーザーのアカウントアクティベート情報や、メールアドレス、住所などが流出してしまったようです。
BlockFi(ブロックファイ)でレンディングをする注意点
BlockFiは中央集権型のプラットフォームですので、他のレンディングプラットフォームや取引所と同じようなカウンターパーティリスクがあります。
具体的に言うと、GeminiのウォレットやBlockFiの顧客情報へのハッキング、会社自体の破綻リスクです。
Geminiのウォレットについてはコールドウオレットで保管しており、定期的にセキュリティの監査も受けニューヨーク州金融サービス局によって認可を受けていますので、かなり厳重守られています。
オフラインで保管されているのサイバー攻撃で盗まれるようなことはないと思われますが万が一のことがあった場合、
国内の銀行預金のような政府の保証が無い事をあらかじめ知っておく必要があります。
BlockFi(ブロックファイ)のレンディングまとめ
BlockFiのようなブロックチェーンを使った分散型金融が今後普及して、いつか銀行口座を持つことができない貧しい国に住んでいる人々でも国境を超えてお金の貸し借りができるようになるでしょう。
まだまだ市場は黎明期で成長の初期段階です。ガバナンスの整備、既存の金融機関との摩擦、クレジットリスクの問題、超えなければならない問題はたくさんあります。
BlockFiをきっかけに世界中のマネーが今以上に円滑に流動性を持って多くの人々に行き渡り生活が豊かになっていくことで、仮想通貨のエコシステムはさらに認知されていくでしょう。