イーサリアム(Ethereum/ETH)の 半減期はある?|半減期がある仮想通貨とない理由とは?

|半減期がある仮想通貨とない理由とは?

2020年5月にビットコインが4年ぶりの半減期を迎えました。半減期を迎えると、仮想通貨のマイニング報酬が半分となり、その通貨の供給量が減少しますので、基本的にはその通貨の価格上昇が期待されます。

ところで、仮想通貨はもちろんビットコインだけではありません。時価総額がビットコインに次ぐ第2位のイーサリアムを忘れることはできないでしょう。

そうなると、ビットコインの半減期が注目を集めていた中、ふとイーサリアムにも半減期はないのか疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、この記事では、イーサリアムの基本をおさらいしながら、イーサリアムの半減期について解説します!

この記事を読んでわかること

・イーサリアムの特徴がわかる
・イーサリアム基本情報がわかる
・イーサリアムの半減期について
・イーサリアムの半減期がない理由

要するに
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イーサリアム(Ethereum)に半減期はある?

イーサリアム(Ethereum)に半減期はある?

まず、イーサリアムに半減期があるのかをお伝えします。

詳細については後述しますが、残念ながらイーサリアムには半減期はありません。

もっとも、ビットコインの半減期によって、半減期を一種のお祭り騒ぎに捉える向きもありますが、仮想通貨そのものにとって半減期は必ずしもメリットばかりではありません。むしろ半減期を有しないことによってもたらされるメリットもあるのです。

このことを理解するには、イーサリアムの基本や特徴を理解する必要があります。

そこで、次節からはイーサリアムの基本情報や特徴について解説していきます。

イーサリアム(Ethereum)の基本情報

イーサリアム

イーサリアム
24時間取引高 1兆4927億円
時価総額 約2兆円
最高値 157910円
技術 スマートコントラクト
魅力 スマートコントラクトのもつ将来性の高さ
おすすめ度 ☆☆☆☆☆(5/5)

イーサリアムは時価総額が約2兆円にも及び、ビットコインに次いで非常にメジャーな仮想通貨です。

イーサリアムの使用開始時期は、ビットコインの2009年からはやや遅れて2014年のことです。ところが、そのテクノロジーの有する将来性の高さから、早くも2017年にはイーサリアム企業連合(EEA)という組織が設立されました。
EEAは、イーサリアムの実社会へのユースケースを研究・活用することを目的とし、JPモルガン、マイクロソフトなどの欧米企業、トヨタや三菱UFJなどの日本企業を含んだ、世界を代表する大企業が加盟企業として名を連ねています。

投機対象としてはもちろんですが、それだけで終わらせるには余りにもったいない魅力を有した仮想通貨と言えるでしょう。

イーサリアム(Ethereum)の特徴

イーサリアムの基本情報について解説しました。

それでは、イーサリアムは、具体的にはどのような特徴を有する仮想通貨なのでしょうか?

一般に、イーサリアムの特徴は、「Proof of Work」ですとか「スマートコントラクト」などのキーワードとともに語られることが多いです。ただ、そう言われても何のことなのかちょっと分からないですよね。

そこでここからは、イーサリアムの持ついくつかの特徴を解説します。

Proof of Workを採用している

Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク。以下、PoW)とは、仮想通貨の取引や送金のデータをブロックチェーンに書き込む際、そのデータの正しさを仕事量によって証明する仕組みのことをいいます。

法定通貨のように中央管理者が存在しないブロックチェーンのネットワークでは中央管理者がいなくとも取引が容易に改ざんできない仕組みが必要となります。PoWの下では、データの改ざんを行うには膨大な計算が必要なり、その仕事量は普通にマイニングに勤しみ報酬を獲得するほうが得になるように設計されています。そのため、そもそも改ざんするインセンティブが乏しくなります。

イーサリアムでは、このPoWが採用されているため、改ざんリスクが抑えられています。

Proof of Workとは
取引・送金データをブロックチェーンに書き込む際、そのデータの正しさを仕事量によって証明する仕組み

半減期がない

先ほどもお伝えしましたが、イーサリアムには半減期がありません

後述しますが、イーサリアムには、ビットコインような発行上限がないため、基本的にはいくらでもイーサリアムの発行を続けることが可能です。そのため、ビットコインのように半減期を設けマイニング報酬を減額することで、イーサリアムのマイニング量を抑える必要がないのです。

半減期がないことで、半減期到来時の価格上昇の期待といった投機的な期待はなくなります。しかし、半減期を境に貨幣の供給量に大きな変化が生じるといったこともありませんので、イーサリアムの安定供給といった観点からはむしろ望ましい設計と言えるでしょう。

半減期とは
仮想通貨のマイニング報酬が半分になるタイミングのこと

スマートコントラクトの技術

イーサリアムでは、スマートコントラクトの技術が採用されています。

スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組みのことをいいます。

スマートコントラクトはよく、自動販売機に利用者が硬貨を投入し、ボタンを押すと売買契約が自動的に成立することに例えられます。当事者間の契約締結の事務手続が大幅に減少するため、事務コストが削減できます。

さらに、契約締結のプログラムの履行履歴がブロックチェーン上に記述されるため、契約の透明性が確保されるという特長もあります。

そして、このスマートコントラクトという仕組みは、仮想通貨に限らず不動産登記など、契約を伴う活動全般への活用まで見込まれています。

スマートコントラクトとは
ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組み

イーサリアムには発行上限がない

イーサリアムには、ビットコインのような発行上限がありません。

イーサリアムに発行上限がない理由ですが、開発者のヴィタリック・ブテリン氏は、なんと特に理由はないと回答したそうです。

これでは何とも心許ない回答に思えるかもしれまん。しかし、イーサリアムは次世代テクノロジーによるプラットフォームの進化を重視しており、通貨としての価格上昇を志向していなかったため、発行上限は関心の対象ではなかったというのが実態のようです。

発行上限がないことで価値の暴落が懸念されますが、暴落を招くほど通貨を乱発するには相当の年月が必要>となります。実際、イーサリアムが発行上限のある通貨と比べて特に暴落したという事実は今のところ見当たりません。

イーサリアム(Ethereum)のマイニング方式

イーサリアム(Ethereum)のマイニング方式

イーサリアムのマイニング方式としては、先述の Proof of Work (PoW) が採用されています。

この方式では、マイニングの成否が計算量に左右されるため、マイニングを行うパソコンが高スペックであるほど有利となります。ところが、そのようなパソコンの稼働には膨大な電力が必要となるため、マイニング競争が過熱すると環境問題にもつながりかねません。

このような事態を重く見たイーサリアムは、今後PoWからProof of Stake (PoS)という別の仕組みに移行する予定になっています。PoSでは、マイニングの成否が通貨の保有量・保有期間によって算出されるコインエイジの大小によって決定されます。マイニングの成功率が計算量に左右されないため、必要電力が少なく環境に優しいシステムとされています。

イーサリアム(Ethereum)に半減期がない理由

イーサリアム(Ethereum)に半減期がない理由

この記事の初めでお伝えした通り、イーサリアムには半減期がありません。

その理由としては、イーサリアムにはそもそもビットコインのような発行上限がないため、マイニングを継続するインセンティブを減じる必要がないということがあげらます。

もちろん、半減期がないため、ビットコインのように半減期を契機とした価格上昇への期待といったものはイーサリアムには存在しません。

ですが、イーサリアムは次世代テクノロジーによるプラットフォームたることを重視しており、そもそも投機的な価格上昇を志向していないことは先述の通りです。それであれば、不要に価格が上下する機会は排除すべきですので、半減期がないのはイーサリアムにとって望ましい設計と言えるでしょう。

イーサリアム(Ethereum)とビットコインの半減期の関係性

イーサリアム(Ethereum)とビットコインの半減期の関係性

イーサリアムとビットコインは別個独立の仮想通貨ですが、ビットコインの半減期がイーサリアムの価格に間接的 に影響を及ぼすことは十分に考えられます。

例えば、2020年5月にビットコインの3回目の半減期が到来しましたが、あるブロックチェーン分析企業の公表データによると、イーサリアムを1万ETH(2億円相当)以上有する大口アドレス数は2019年12月をピークに次第に減少に転じたのに対して、ビットコインを1万BTC(100億円相当)以上保有する超大口アドレス数が4月末時点までに大きく上昇しています。

この事実に対しては、イーサリアムの大口保有者が、半減期による価格上昇を期待してビットコインに資産を移したのが原因の一つと見られています。

イーサリアム(Ethereum)が取引できるおすすめの取引所3選

ここまでで、イーサリアムの基本的な特徴に触れながら、イーサリアムの半減期について解説しました。

とはいえ、イーサリアムの特徴を理解しただけでは、実際にどの取引所でイーサリアムを取引すべきかは分かりませんし、取引する以上は少しでも有利に取引できる取引所を選びたいですよね?

そこでここからは、イーサリアムが取引できるおすすめの取引所を3つ紹介します。

BINANCE【万人におすすめの取引所】

BINANCE(バイナンス)

所在地 マルタ共和国
最大レバレッジ 125倍
取り扱い通貨数 100種類以上
取引手数料 メイカー手数料:0.02%〜0.1%
テイカー手数料:0.055%〜0.200%
出金手数料 通貨により変動
(BTCは0.0005BTC)
日本語対応 非対応
おすすめ度 ☆☆☆☆☆

BINANCEは、世界最大の取引量を誇る仮想通貨取引所です。

ハイレバレッジ業者のひしめく海外取引所の中でもトップクラスの最大レバレッジ倍率125倍、取扱仮想通貨数は他社を圧倒する100種類以上と非常にハイレベルな取引所です。

圧倒的な取引量を背景に高い約定力を誇っており、万人におすすめできる取引所となっています。

惜しむらくは、日本居住者へのサービス提供に金融庁から警告を受けており、日本語対応は既に終了しています。さらに、2020年1月に、日本居住者へのサービス提供を段階的に終了することが発表されています。

2020年5月現在、日本居住者もこれまで通りサービスを利用できていますが、BINANCEのおすすめ度は今後の動向から見極める必要があるでしょう。

Bybit【これから将来性が大いにある取引所】

Bybit(バイビット)

所在地 シンガポール
最大レバレッジ 100倍
取り扱い通貨数 4種類
取引手数料 メイカー手数料:-0.025%
テイカー手数料:0.075%
出金手数料 通貨により変動
(BTCは0.0005BTC)
日本語対応 対応
おすすめ度 ☆☆☆☆(4/5)

Bybitでは現物取引の扱いはなく、FX取引に特化した新興の取引所です。

Bybitを紹介するにあたって欠かせないのがBitMEXという取引所です。
BitMEXは世界最大の仮想通貨FX取引所で、日本人からも非常に人気の取引所でした。ところが、2020年5月1日、BitMEXは日本居住者の新規登録や取引を禁止してしまいました。

Bybitは、BitMEX同様、FX取引に特化した取引所で、最大100倍のレバレッジ倍率を提供しています。その上、取引手数料についても指値注文であれば取引所から手数料が付与されるといったBitMEXと同様の体系を採用しています。

Bybitは「ポストBitMEX」としての役割を期待されており、FX取引を利用する人はぜひとも検討すべき取引所です。

BaseFEX【BitMEXとデザインが似ていて使いやすい】

baseFEX

所在地 セーシェル共和国
最大レバレッジ 100倍
取り扱い通貨数 6種類
取引手数料 メイカー手数料:0.00%
テイカー手数料:0.03%〜0.06%
出金手数料 0.0005BTC
2USDT
日本語対応 対応
おすすめ度 ☆☆☆☆(4/5)

BaseFEXも、FX取引に特化してサービスを展開する新興の取引所です。

BaseFEXも、Bybit同様、BitMEXの日本居住者へのサービス停止を契機に注目度が高まっている取引所となります。

BaseFEXも、BitMEX同様、最大100倍のレバレッジ倍率を提供しています。

先に紹介したBybitはBitMEXと同じ手数料体系を採用していますが、BaseFEXは少々異なります。BaseFEXでは、指値注文で取引所から手数料を付与されることはありませんが、成行注文の手数料が0.03%〜0.06%で、他の取引所と比較して安くなっています。

BaseFEXも「ポストBitMEX」の一翼として、特に成行注文を好む人は検討すべき取引所でしょう。

イーサリアム(Ethereum)の半減期まとめ

この記事で、イーサリアムの特徴に触れつつ、半減期やおすすめの取引所について解説しました。

ビットコインなどの仮想通貨と異なり発行上限がないイーサリアムには半減期がありません。

しかし、半減期がないのはイーサリアムに特に半減期が必要ないからであり、イーサリアムの思想としてはむしろ、半減期のないことが望ましいということをお伝えしました。

特に、イーサリアムはスマートコントラクトをはじめとした先進的なテクノロジーを採用しており、世界の大企業も認める将来性の高さがあります。

イーサリアムについては、一過的な状況に左右されることなく、長期的な目線で取引していきましょう!